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書評「薬害エイズ事件の真相」

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  • 2017.10.17

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薬害エイズ事件、当事者や当事者団体、関係機関の人たち以外では、最近話題あまり話題に上ってこないのではと思う。
 
久しぶりに、薬害エイズ発生当時や刑事事件として立件された、いわゆる「帝京大学・安部ルート」
 
「厚生省・松村ルート」「ミドリ十字・歴代三社長ルート」のなかで「安部英元帝京大学教授」の刑事事件
 
についての真相を医学者として迫る本が出版された。
 
薬害エイズ事件を安部被告の刑事裁判から切り込んでいるところは、刑事告発をした東京HIV裁判原告
 
にとってはとても関心を持つところでもある。まして、非加熱濃縮凝固因子製剤の投与続行の意見具申をして感染拡大の
 
要因をつくった、いわゆる風間元帝京大学教授の小委員会会議の有様が、私の友人が録音していたテープで明らかになったり、
 
私自身が仲間と当時の生物製剤課長に直接会って輸入非加熱凝固因子製剤の危険認識について糺したり、
 
主治医であった安部教授とのエイズや血友病治療、クリオ製剤に対する認識など論争した経験から
 
改めて自分たちのエイズ対策を進めてきた経過を昨日のことのように振り返ることができた。
 
当時エイズの恐怖に襲われながらも「何人犠牲を出せば対策を立てるのか」「何人死ねば目覚めるのか」と
 
叫ぶ患者を、第三者的に眺めている厚生省や血友病医療者、日赤、血液製剤企業に抗議をした記憶もよみがえってきた。
 
30年以上の経過だが、命を守る、生き抜く思いで猛進してきた「時」の経過もあっという間の感でもあった。
 
一度、薬害エイズ事件、30年の経過に触れていただき、命を平気で握りつぶす力とは何かを知っていただける
 
薬害エイズ本としてお読みいただくことをお薦めします。(大平)
 
 

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