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[ 新しいC型慢性肝炎治療薬情報 テレプラビル(田辺三菱)、米ブリストル・マイヤーズ スクイブから併用薬2剤、独ベーリンガーインゲルハイムから併用薬2剤 ]

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  • 2011.11.27

≪抗HCV薬情報から 1≫

[ 厚生労働省 肝炎戦略会議 テレプラビルの3剤併用療法を医療費助成対象に ]

厚生労働省の肝炎治療戦略会議(座長=林紀夫・関西労災病院長)が11月22日開かれ、
C型慢性肝炎に対するペグインターフェロン、リバビリン、テレプラビル3剤併用療
法を医療費助成の対象にすることを了承した。
対象患者はHCV-RNA陽性のC型慢性肝炎で、肝がんの合併のない人。助成回数
は1回。ただし、過去に3剤併用療法以外のインターフェロン治療歴のある人も助成
対象にする。
臨床試験で銃ろくな皮膚障害の副作用が報告されているため、3剤併用療法の実施は、
日本皮膚科学会皮膚科専門医と連携し日本肝臓病学会肝臓専門医が常勤する医療機関
に限定する。
田辺三菱製薬のテレプラビル「テラビック錠250㎎」が11月25日に薬価収載され、
C型肝炎に対するペグインターフェロン、リバビリン、テレプラビル3剤併用療法が
保険適用になることに伴う対応。
                  (平成23年11月17日付 「日刊薬業」より)

※テラビック(田辺三菱)は11月16日の中医協総会で薬価収載を了承された際、有用
性加算(1)で過去最高の40%の適用を受けている。それだけ、C型慢性肝炎治療
の困難さ、また期待が大きい。しかし、薬疹など副作用も大きいようなので、服薬管
理には十分注意が必要だ。インターフェロンの持続性等も考えると、ペガシスの導入
への試みも早くに試験をして、選択の幅を考えたらと思う。

 
≪抗HCV薬情報から 2≫

[ 米ブリストル 新規抗ウイルス剤、HCVの9割で陰性化達成  ]

米ブリストル・マイヤーズ スクイブは11月11日までに、遺伝子型1bの前治療無効
例C型肝炎(HCV)患者を対象に日本国内で行われた経口直接作用型抗ウイルス剤
の第2相試験結果を発表した。NS5阻害剤 daclatasvir(一般名、開発コード=B
MS-790052)とNS3阻害剤 asunaprevir(BMS-650032)を用いた併用療法に
より、対象者の90%でウイルス量の陰性化を達成した。
試験結果は米サンフランシスコで開催された第62回米国肝臓病学会の年次学会で公表
した。
対象者はペグインターフェロンアルファとリバビリンの併用療法で奏効しなかった遺
伝子型1bのHCV患者10人。 daclatasvir 60㎎1日1回と、 asunaprevirは初回投
与600㎎1日2回、その後は200㎎1日2回に減量して24週間投与した。うち9人が24週間
の投与を完了し、グレード4のビルビリン値上昇が見られた1人は2週目に投与を中
止した。
24週間の投与を完了した9人全員で8週目までにウイルス量の陰性化を達成。投与終了
から24週間の追跡期間は陰性化が持続したという。
重篤な有害事象はグレード4のビルビリン値上昇とグレード3の発熱が2例。投与期
間中に3例以上認められた有害事象は、グレード1の下痢7例、頭痛4例、肝酵素上
昇(ALT及びAST)3例だった。
                   (平成23年11月14日付 「日刊薬業より)

※インターフェロンやリバビリンを併用しない経口薬の治療で、患者にとって治療の
負担は大いに軽減される大きな期待を寄せる薬。気になるのはビルビリン値上昇や、
ALT,ASTなど肝臓への負担があるのかなと気になる有害事象例が出ていること。
実際に治療の現場に出てくるときにはどのくらい解決されているのか…。


≪抗HCV薬情報から 3≫

[ 独BI 新規C型肝炎ウイルス剤、59%が「持続的著効」を達成  ]

独ベーリンガーインゲルハイムは11月22日までに、開発中の経口直接作用型抗C型肝
炎ウイルス剤2剤について、ジェノタイプ1型C型慢性肝炎患者を対象に実施した後
期臨床第2相(P2b)試験の中間解析を発表した。
開発中のプロティアーゼ阻害剤「BI201335 NA」と
    ポリメラーゼ阻害剤「BI 207127 NA」に加えリバビリンを16周併用した
群で患者の59%が、治療終了後12週目の「持続的ウイルス学的著効」を達成。現在は
P3試験を準備しているという。
米サンフランシスコで開催された米国肝臓病学会で報告した。
対象者は、未治療のジェノタイプ1型C型慢性肝炎患者362人。「BI201335 NA」、
「BI 207127 NA」、リバビリンの3剤併用では、投与期間(16-40週)などを変え
た4群を設定。「BI201335 NA」「BI 207127 NA」2剤のみの併用群を加えた
計5群に割り付けた。
3剤併用群において、投与開始から12週目時点でウイルス学的著効を達成したのは70-
76%。このうち、13-21%で治験薬投与期間中にウイルス再熱が認められた。
一方、2剤併用群で、投与開始12週目時点でウイルス学的著効を達成したのは57%だっ
た。
                   (平成23年11月24日付 「日刊薬業」より) 

※ この薬もインターフェロン抜きでの経口薬併用療法。リバビリンを合わせ、3剤
併用治療で daclatasvirらの2剤併用と近い将来は比較・選択できると嬉しい。
さらに、次々と簡便な治療薬の登場を期待したい。

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