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エイズ 30年 早期検査、早期治療 で 新たな感染シャットアウト

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  • 2011.9.20


≪エイズから30年 早期検査、早期治療、
            
               新たな感染をシャットアウト≫

エイズから30年 変わってきたぞ 新感染者数が横ばい、下降傾向

ハイチ人、ホモセクシュアル、血友病。82-85年、ハイリスク対

象はこの3Hの人たちだった。20世紀のペスト、現代の死病とエイ

ズ発症者の悲惨な様相の写真が盛んに世界に流れた。

レトロウイルス、HIVの特定は早かった。ウエスタンブロット(WB)

の手間のかかる検査法から、鳥取大学の栗村敬教授が開発した蛍光抗

体法で簡便に検査が出来るようになった。

同じく栗村教授のアドバイスで発症予防治療の取り組みが、東大医科研

の島田馨教授の下でインターフェロンなどをつかって始まった。

満屋教授の開発したAZT、ddIなどが始め使われたが、効果は鋭かっ

たが、すぐ耐性が生じたり、下痢・吐き気・食欲不振などを筆頭に副作用

のオンパレードでもあった。しかし、医科研では日和見感染症の治療には

秀でいた。カリニの予防薬は副作用がきついので少量投与からの減感作方

式で服薬継続を克服したり、カンジダ症の治療は特に効果は大きかった。

それでも、亡くなっていく友人は増えていく。一方で生きるための薬害エ

イズ裁判を続け、もう一方で医療の前進に力を注いだ。医科研の霊安室か

らどのくらいの仲間を見送ったか。すぐ横の剖検室から帰ってきた仲間の

犠牲があって今の私たちの命があると、心から感謝している。

薬害エイズ裁判の勝利によって、多剤併用療法の抗HIV薬の特例的導入

が始まり、ACCを中心にブロック拠点病院設置など、現在のHIV医療

体制ができた。多剤併用療法の導入により、エイズによる死亡者が激減し

た。

一方、HIV感染者の増加は、感染爆発が盛んに言われるくらいに右肩上

がりの傾向は最近まで続いた。感染者は男性同性愛者が多数を占めるが、

新感染症法のエイズ予防指針で個別施策層として固有の取り組みを強化

し、自己啓発という素晴らしい成果を生み出している首都圏を中心に増

加が緩やかになっている。

また、抗HIV薬の新薬が副作用の軽減化や服薬のしやすや、切れの良

い効果で、適切に服薬しているとウイルス量は抑えられている。このこと

は、水平感染の連鎖を断ち切っていく可能性が大きい。そういえば、今

年は新規感染者の来院が昨年より少ないという傾向に反映しているのか?

と思う。予防指針の改定の作業班での討議で、治療の効果が新たな感染

を予防することから、感染予防の推奨策としては薬治療に結び付けるこ

とを書き込んだらと提案したが、まだそれは定説になっていないと臨床

医から反対され、実現しなかった。でも、アメリカは国策として打ち出

しているし、予防策の決め手が出せない所で有効性は科学的にも裏付け

されうるものだから、書き込んで、早期検査、早期治療で次の感染はシ

ャットアウトの構図をつくりだすべきだ。そうすれば、恐い病気=偏見

は消えていく。

感染から発症が早いのがこの数年の現実。早くに検査して治療しないと、

発症は、重篤な脳症をも招く。HIVは脳が大好きだから。

早く検査しよう、発症は早くなっているから気をつけて。

 

 

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